昔は年明けに買えばよかったものが、年々早くなって、いつのまにか夏に買うのが定着しつつある小学校のランドセル。来年の最新モデルが出そろってきたので、来年小学校入学を控える年長さんの親子は気になり始めたのではないでしょうか。
小学校1年生の親として、今年年長さんの子を持つお母さんたちにいろいろ聞かれることも増えてきましたし、よく行くお店にもすでにずらりと最新のランドセルが並んでいます。
上の子がランドセルを背負って学校に行くので、下のふたりもランドセルに憧れて、お店で見かけるとあれがほしい、これがほしい、と希望を言います。2歳4歳は、もちろんいちばん目立っていちばんド派手なもの希望。
入学までに買っても買わなくてもよい学習机などと違って、ランドセルは小学校入学時に必要なもの。しかも一度買うと6年間使う小学校も多いようです。(高学年になるとほかのバッグが認められたりする小学校もあると聞きます。)
公立小学校へ行く場合、男の子は黒、女の子は赤、が当たり前だった時代のわたしですが、今となってはそれが簡単でよかったかもしれないとさえ思うほど、最近のランドセル選び、特に女の子のランドセルは大変です。
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絶対に外せないと思うランドセル選びのポイント
小学校入学をする子はまだふたり控えていますからわたしなりにランドセルを選ぶ時のポイントを書いておきます。それぞれに条件はあると思うのですが、わたしはこんなところが大切かなと思っています。
- 十分な容量があって、体操服や図書の本などがランドセルに入ること
- 中学年、高学年になっても好きでいられる飽きのこないデザイン
- 6歳の子に買い与える鞄なので高価すぎないもの(小さな子供の鞄なので3万~5万で十分!)
- 個性的なデザインよりもシンプルで頑丈で実用的なもの
- 子供の体に合った背負いやすいもの
子供本人にランドセルを選ばせたほうがよいのか
無防備にお店に行って子供本人にランドセルを選ばせてしまうと、親が選んだら絶対に買わない、買いたくないと思うランドセルを選んでしまって困った、というのはどこにでもある話です。
そこで子供の希望を聞いてそのランドセルを買うか、あえてダメ出しをして別のを選ぶか、時間をかけてほかのランドセルに誘導していくか、はじめての経験に親は相当悩みます。
子供がこれ!と選んだランドセルをそのまま買うのか、買わないのか。その対応にはかなり意見が分かれることでしょう。
そもそもランドセルは自分で選ぶものなのか
私立小学校では男女全員茶色とか、紺色とか、ランドセルの色が指定です。自分が小学校の頃は赤と黒のランドセルの中にひとりかふたりピンクとか水色のランドセルの子がいて、一体どうしてそんな色のランドセルを選んだのか子供心にまったく理解できませんでした。
当時は赤黒以外のランドセルが珍しかったので、ランドセルの色で目立ってしまって、「あのピンクのランドセルの子でしょ?」みたいにネガティブな感じで話題に上ることが多かった記憶があります。
当時のランドセルは親や親せきがお店で買ってきて、小学校入学前にプレゼントしてくれたものでした。選択できる色とデザインが限られていたからそうだったのかもしれません。それを色もデザインも様々な中から選ぶのですから、親にも子供にも大変な作業です。
でも、正直言って6歳の子供に小学校6年間使うランドセルを選ぶのは無理じゃないかとわたしは思っています。いまプリキュアだの、ジュウオウジャーだの言っている子が3年後もまだ同じように夢中のはずがない。服や持ち物の好みも同じです。小学校は6年間もあるのです。友人の6年生の子は、妹が持っているランドセルを、「6年生まで持ったらイタい色とデザイン。」だと思うそうです。
幼稚園の女の子に自分で着る服を選ばせると、いちばんのお気に入りばかりを出してきて、どれも柄物、キラキラで全体がごちゃごちゃになることがあります。
ランドセルも同じで、かわいいお洋服を着ればランドセル本体も洋服も持ち物も全てキラキラだとうるさくなってしまうかもしれません。ランドセル選びが自由な学校は私服で通学することが多いと思いますから、子供とそのファッションに似あって映えるランドセルを親が勧めてあげるのがよいのではないでしょうか。
ランドセル選びの最重要課題は、いかに子供が納得する形で親の意見を取り入れるかということだと思います。
親と子が両方気に入るランドセルを
わたしが今ランドセル売り場に行くとめまいがするほどいろんな色やデザインのランドセルがあって、じっくり見る気も起りません。がんばって選んで目がいくのは結局シンプルで飾りも何もない赤、黒、紺、茶などのランドセル。
親の趣味が子供と似ていて、親もピンクのラメ入り、おリボン、クラウン、ラインストーンが可愛いと思う、とかなら子供が高学年でもその趣味を保つこともあるでしょう。そういう親子はとても幸せです。
何がよいランドセルか、というのは結局本人と親の満足度。おじいちゃんやおばあちゃんが買ってくれる場合でも、一緒に住んでいるのでもなければ毎日そのランドセルを使う、目にするのは本人と親です。だからいくらお金を出すのが祖父母でも、親にもランドセル選択の権利は十分にある、とわたしは考えます。
子供をランドセルでがっかりさせるのは嫌
だからといってピンクの可愛いランドセルを1年以上前から夢見ていたような子供に、赤のシンプルなランドセルを与えてよいのか、という疑問が起こります。ランドセルで悲しくなって学校に行く、1年生になる日を喜べなくなってしまうかもしれません。お友達のピンクのランドセルを見るたびに悲しい思いをするかもしれません。
子供本人の希望と、親の希望が著しくかけ離れたときには、なんとか子供も納得し、親も納得できるランドセルを見つける必要があります。
親子の希望が一致するランドセルを見つけることも大切なプロセス
親がこれ、というのをあっさり子供が「わーい!」と受け入れてくれなくてもがっかりすることはありません。きっとランドセル以外でもこの先親子で妥協点を見つける必要に迫られることはきっとたくさんあります。
最初は子供本人はあまりよくないと思ったけれど、だんだん好きになるかもしれない。高学年になったら親に感謝するときがくるかもしれない。最初から大好きで、大きくなっても大好きなランドセルが見つかるかもしれない。たかがランドセル、されどランドセル。
大切なのは、子供本人もそれをもって学校に行く日を楽しみにでき、親も子供がそれを背負って歩く姿をみて喜べるランドセルを選ぶことかなと。
公立小学校では、なんでもあり、ではあるけれど
地元の小学校では、入学式の服は男の子も女の子も地味な紺色だらけでしたが、ランドセルは売り場で見るカラフルなものを持った子もいます。特に女の子は水色、ピンク、紫もいます。それでも女の子の多数派は断然赤系です。
男の子は黒と紺がほとんどで、茶色もわりといます。黒でステッチが青や赤など少しだけアクセントが効いたベーシックなランドセルを持っている子が多い印象です。
いずれにしても1年生は黄色いランドセルカバーをつけるので、ランドセル全体が見えるのは入学式に行く時だけ。帰りにはカバーをもらってつけてきて、その後1年間カバー付きです。つまり1年間は側面と中の色しか見ません。
その年の流行もありますし、学校によって雰囲気も変わると思いますから、まわりの子も持っているランドセルが気になるなら、地元の小学生の通学時間に学校の近くを歩いて1年生や2年生の小さな小学生たちがどんなランドセルを持っているのか調べてみるのがおすすめです。
男の子に赤いランドセルを買い与えるのはありか
昔のイメージで、いくら好きでも自分の子、男の子のランドセルに赤を選ぶのはわたしは無理ですが、最近は赤を欲しがる男の子が増えてきていると聞きます。でも男の子用の赤いランドセルを持った子はまだひとりも見たことがありません。
このぐらい女の子用が自由なのですから、男の子が赤を持ってもぜんぜんおかしくないかもしれない。自分でカスタマイズすれば男の子っぽい赤のランドセルも作ってもらえますし、赤が似合う子なら大きくなっても赤いランドセルが好きな可能性もあります。
少々目立つけれど、男の子も赤でよい、と親も子も思うのであれば赤もありだとわたしは思います。でも赤いランドセルは女の子だけのものだった時代が長いので、自分の子が赤!と言い出したら、とりあえず無難なのは黒、紺、茶だと説得すると思います。
予算や色の制限などを最初から子供に正直に伝えておく
何年も使うランドセルだからいくらでもいい、という考えもあるでしょうし、お金はあるがランドセルだからといってこんな高額で売るなんてけしからん、という考えもあるでしょう。
誰がいくらぐらいの予算でランドセルを購入しようと思っているかは、ランドセルを買ってもらう年齢、5歳や6歳の子供にも理解できるはずです。子供が売り場で予算オーバーのランドセルを欲しがっても、はじめにそういう話をしてから行けば簡単に説得できます。
容量など実用面もそうですし、色やデザインの制限も同じです。下見に行く前の段階から、最初から選ぶべきでない色やデザインがあれば、それは子供本人にしっかり伝えておくべきだと思います。例えば細かいカッティングやラインストーンは耐久性が心配なので選ばないでほしい、あまりに奇抜なデザインは大きくなった時に嫌いになる可能性がある、などです。
子供相手だけど真剣にかけひきを
最初にどれが好き?と聞かれて選んだものを否定されるよりは、最初からある程度条件を出して選ばせるほうがその後の交渉に有利です。わが子とはいえ交渉は慎重に下準備をして駆け引きをしたほうがランドセル選び(特に女の子)は平和かと思われます。
強くダメ出しをして子供がショックを受けたような場合は、妥協してかわいいフックやステッチを許すなど少しだけ譲歩する余地を最初から作っておくのも有効です。
ランドセルをシンプルにする際にかけひきの材料として使えるのは
- 親の色の希望を通すかわりに、細かい部分で少しだけ希望を聞いてあげる
- 例えば子はピンク希望、親の希望が赤なら、色味を少しピンクっぽくするなど譲歩する
- セカンドバッグをとびきり可愛く作ってあげる
- ランドセルカバーをかわいい柄で作ってオプションでデコってあげる
- 筆箱、防災頭巾カバー、上履き入れやセカンドバッグなどの袋物で希望を聞いてあげる
ただし、筆箱や上履き入れなどの袋物は、学校によってはキャラもの禁止でシンプルなものなど制限があることがあるので、入学説明会前に準備してしまうのは危険です。そのあたりは事前にリサーチしてから交渉のカードとして使うようにしてくださいね。
わたしはランドセルはとにかくシンプルが好きなので、男の子の変わったデザインの縁取りやステッチが入っているランドセルや、女の子のピンクや水色のラメやキラキラなどのランドセルが苦手です。でも筆箱ぐらいは無地の水色のラメとかでも、かわいいチャームがついていてもいいかな、と思えます。(これも理想は赤、紺、茶などのシンプルなものなんですけど。)
ランドセルの予算を考える
6歳の子供に買い与えるバッグに7万円以上。もっと高いものは10万円のランドセルもあります。わたしはそんな高額ランドセルは、たとえ誰かが買ってくれるといったとしても、絶対に子供に持たせたくありません。
いくら丁寧に作ってあるとはいっても、子供の通学鞄です。メーカーがどれだけランドセルの広告に力を入れているかを見れば、どれだけ儲けがあるオイシイ商売なのかが分かります。うちの予算は3万円~5万円台でした。この価値観は、たとえわたしに今の100倍収入があったとしても揺るがないとおもいます。だって、6歳~12歳の子が普段に使う鞄ですよ。
前年の入学式が終わった後にはもう来年のモデルも出ますが、前年のモデルも型落ちでお買い得に出ているので、よさそうだと思うシリーズの今年モデルと比較してあまり差がないなら安く型落ちをゲットする、というのもありかと思います。
5月6月からランドセルを検討するならまだ十分時間はありますから、子供に相談する前にまずは親がしっかりリサーチをしてどんなランドセルがよいのかを固めておくと購入のときに揉めずにすむかと思います。
素材は本皮か、クラリーノか
わたしは手入れも楽だし、軽いし、断然クラリーノが丈夫でよい、と思っています。でも肩ベルトがぶちっと切れるのはどちらかというとクラリーノのほうが多いらしいです。(普通に扱っている限りは、6年間使っても切れません。)
きちんとしたメーカーさんであれば6年間の保障があって、修理期間中は貸出ししてくれたりするそうです。
牛革かクラリーノかという選択だけでなく、最近は高級品としてコードバンがありますが、そんな超高級品はうちの子には不要です。(できれば予算3万円前後なので最初から圏外ですけどね。)
わが家のランドセル選び
最初から選ばせずに親がこれ、と選んで買ってしまって現物を与える、というのでも喜んでくれる子もいます。もちろん子供の性格に大きく依存します。
上の子はわたしが子供に似あいそうなランドセルを選んでおいて、子供にこれでいいよね、と確認して購入したのでわりとスムーズに決まりました。(わたしが選ぶのに時間がかかりましたが)もともと希望を言って買ってもらえないのが分かっているし、持ち物や服にはあまりこだわりがなく、きちんと理由を説明すれば「そうだね、それがいい!」という性格の子なので。
わたしが下の子ふたりに買うランドセルも、大容量で、これ以上シンプルは無理というぐらいベーシックなランドセルで単色(赤、黒、紺、茶)の中から子供に似あう色を選ぶつもりですが、ひとりはかなり手ごわい気がしています。
あまりに悩みすぎたらとりあえずベーシックなタイプを選らんで色だけ選んでもいいかもしれません。色だけで同じモデルでも10色以上あったりするので十分悩めます。
転校や破損などで中古ランドセルを買うときは
市立から公立の小学校に転校したり、修理不可能なぐらい破損したり汚れたりして、メルカリやヤフオクなどで中古ランドセルを探すこともあるかと思います。
古い年式のランドセルは、きれいでもA4サイズに対応していないので小さいです。今の規格と比べてあまりに小さすぎて、使えません。最近10年前ぐらいからのモデルなら対応していますが、段階的にどんどん大きくなってきています。必ず確認しましょう。
ランドセルのサイズとして最近あるのは、
- A4クリアファイル対応
- A4フラットファイル対応
で、A4フラットファイル対応が種類い。こちらのほうが大きいです。うちの子の学校では連絡袋が大きいので、ランドセルは大きければ大きいほどよい、という状況です。
図書の本も、体操服も、上履きも、なんでもかんでも入るなら全部ランドセルに入れようとするので、大きいサイズでよかった、と思います。