失敗しないベビーカーの選び方、チェックのポイント

赤ちゃんを授かったと分かったときに真っ先に買わなくちゃ!と思いついたのがわたしはベビーカーとベビーの寝具でした。結局どっちもすぐに買わなかったんですけど、地方によっては実家からそういう”大物”を贈る風習があって、贈る側の家族からはやく選べ、選べと焦らされることもありますね。

妊婦のおなか

でも見た目と値段だけで買ってものすごく後悔する可能性が大いにあるベビーカー。日本製からインポートベビーカーまでありとあらゆるサイズと機能がありすぎて、自分に合ったベビーカーを見つけるのがとても難しいです。

ベビーカーが必要なのに、どれを買ったらいいのか分からない。人に聞いてもみんな違う事を言って自分の持ってるベビーカーを薦める。雑誌やブログを見ても、お店で相談してもよく分からない。そんなプレママさんやママさんたちのためにわたしなりに思いつくベビーカー選びの重要ポイントを書いてみましょう。

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本当にベビーカーが必要なのかをまず考える

選び方を書くといって最初に必要なのかを考えろというのも変な話かもしれません。でも、実際によく考えてみてください。妊娠中にベビーカーは必要ありません。生まれてすぐの赤ちゃんにベビーカーが絶対必要ですか?それほど頻繁にベビーカーで外出しますか?

ディズニーランドは自前のバギー?

わたしの生活スタイルでは最後の赤ちゃんが生まれてから生後3ヶ月くらいまではベビーカーは近所の散歩くらいでほとんど使わず、1ヶ月検診などの外出もエルゴと新生児インサートで十分というか、むしろそのほうが便利なくらいでした。車ならベビーシートで、降りてからはまたエルゴ。まわりにもそういう人たちが多いです。

よほど今しか手に入らない限定モデルが絶対に欲しい!とかいう場合でなければ、妊娠中にベビーカーを買うのはあまりおすすめできません。ニンプはそれでなくても妊娠ハイになっているから普通なら買わないような物にこだわって大金を使ってしまったり、後から考えてもまったく理解できない物がとりつかれたように欲しくなって買っちゃったりもします。

ネットで注文しても海外からのお取り寄せとかでなければ数日もあれば届くのですから、必要を感じないうちからベビーカーを買うのはあまり得策ではありません。サイズにもよるけどベビーカーは小さいものでも大きいです。無駄に置く場所もとりますよ。

ベビーカーの必要ができたら

赤ちゃんとの行動と移動方法を考える

抱っこ紐で赤ちゃんを抱いていたら重くて買い物した荷物が持てないとか、ベビーカーに乗せてそのまま電車でお出かけしたいとか、ほんとうにベビーカーの必要が出てきた時点で、どんな場所にどうやってベビーカーで行きたいのかを検討しましょう。

車に乗せて移動することがあるのか、折りたたまずに電車で行って帰ってくるのか、小さなバスにのるから必ず折りたたむ必要があるのか、階段を上がったり下りたりする必要があるか、移動範囲に段差や芝生や砂利道などがあるのか、家での置き場所や出入りするときの障害など、赤ちゃんと自分の日常の行動範囲を見直してみます。

自分の使い方、使い場所と行動にいちばんあったベビーカーを選ぶのが大事なポイントです。

他人の口コミやお勧めがいいとは限らない

いくら沢山の人がほめていても、自分の憧れのママや有名ブロガーや芸能人が絶賛おすすめしていても、自分のスタイルとそのベビーカーが合っているとは限りません。誰かがいい、というのならしっかりその機能を自分の必要と比べてみてからベビーカーを選びましょう。

口コミや他人の意見を参考にするのは希望のベビーカーのモデルが決まって、自分にとって大事な機能や使い勝手をチェックする段階にしないと、最初から他人の言うことをいろいろ聞いても、さらに迷うことになります。

誰が何と言っても好きなブランドがある

昔から憧れていた、デザインがとにかく大好き、絶対にこのブランドと決めている、などとにかくコレ!というベビーカーがあるなら、最初からもうそのブランドのベビーカーを買いましょう。無理やりあきらめて機能や予算で完璧なベビーカーを手に入れても、憧れのベビーカーはきっと忘れられません。

事情で仕方なく分かれてしまった大好きな元彼を思い出すみたいに、いまある機能的で使いやすいベビーカーとの間で悩んでいつまでも気になることと思います。忘れられると思うのなら、きっぱり忘れて最初の1台から現実的になるのもよいでしょう。でも憧れのベビーカーを他の人が使っているのを見たび心が揺れます。

忘れられなくて悩むくらいなら最初から大好きなベビーカーを買ってしまって、やっぱりこれはダメだった、と思い知ってから自分に合ったベビーカーを買いなおすほうが後々さっぱりするでしょう。でも意外と初恋の彼も大好きだから多少の不便も気にならないかもしれません。大好きだけどわたしには会わなかったと手放すことになるのかもしれません。使える機会にだけ使う2台目となるのかもしれません。

ベビーカーへの恋心は、恋愛と似ています。ベビーカー選びは赤ちゃんのためではなく自分のため、としっかり自覚して選ぶのが大切です。

ベビーカー購入の際のチェックポイント

リクライニングとシートの角度

ひとりめの子の時はリクライニングはすごく大切な機能だと思っていましたが、ふたりめ以降は生後半年から1歳もすぎればリクライニング機能はほぼ使ってません。赤ちゃんが大きくなってくると、座った姿勢で寝入ったらどんなに寝心地が悪そうでも、そのままのほうが気持ち良さそうに寝てるから。変に気を使ってフラットに倒すと、とたんに起きて泣き叫ぶって皆さん経験あると思います。

なのでリクライニングはないよりあるほうがいいかもしれませんが、お座りができるようになってから使うベビーカーであれば必須ではない、とさんにんめからは考えるようになりました。

でもリクライニングがないのも実は不安でよほどの簡易バギーでないとわたしはちょっと嫌だったりもします。もしリクライニングの段階とかで迷うなら、フラットと起きた姿勢の2種類もあればリクライニングは十分です。その中間はわたしの場合は使いませんでした。

それよりも、普通に座った状態のシートの角度が深すぎたり浅すぎたりして赤ちゃんが乗りにくそうにしているベビーカーもあります。シートを起こした状態で背もたれの角度が座りやすそうかどうかをチェックしてあげてください。

持ち手の耐加重とネットの容量

ベビーカーは赤ちゃんを乗せて移動する以外にも、オムツや離乳食や水筒などケアグッズ、買い物の荷物など、モデルによってはかなり沢山積むことができます。そういう必要があってベビーカーを選ぶ場合は、載せられる荷物の容量と持ち手にフックを取り付けて荷物をかけたときの耐加重を調べるのも大切です。

例えばわたしが使っているマクラーレンですが、軽量モデルになると、持ち手に荷物をかけた状態で子供を降ろすとすぐさま後ろにひっくり返ります。これは押しやすさ重視で重心が後ろ寄りに設計されているのが原因です。

多少押しにくくても、相当荷物を持ち手にかけても、子供を降ろしても倒れにくいバギーもありますから、持ち手に掛けるのが好きな方はそのあたりも購入前にしらべるとよいでしょう。

インポート物の大型ベビーカーになると、下のネットに10キロ荷物を入れようが、持ち手にさらに5キロ以上のバッグをひっかけようが、すいすい押せる物もあります。ただし本体の重量も15キロなんてのはザラ。本体と赤ちゃんと荷物でものすごい重さになりますから、絶対に畳んで階段なんて無理。

車輪のチェックポイント

車輪の大きさと造り

ベビーカーの車輪は大きければ大きいほど段差に強くなります。空気入りタイヤでサスペンションも効いたベビーカーは乗り心地もよさそう。でも車輪は大きければ大きいほどベビーカー自体の重さも重くなります。

車輪が小さいと軽いのですが、段差にひっかかりやすいし、石畳ではものすごくガタガタします。日本の高額なバギーは海外駐在で石畳の多いところで使うと1年持たない(車輪が壊れる)という話はわたしのまわりでは有名です。石畳をよく通るなら、イギリス、イタリア、その他ヨーロッパ製が石畳に強いものが多いようです。

3輪タイプと4輪タイプと押し心地

車輪の大型の3輪タイプは小回りが利いて段差の乗り越えも楽。海外のジョギングタイプ(本当に押しながらジョギングしたり、インラインスケートで走ったりする)は3輪です。でも、勾配のきつめの場所、坂道などで停めるときなどはブレーキをしっかり引いていても3輪だけに不安定です。

車輪の大きな4輪タイプでも、前側の2箇所が小さく小回りが利くようになっているタイプなら方向転換もすいすいです。海外の昔ながらのベビーカータイプ、アンティークみたいなイギリスの高級ベビーカーなんかは4輪で車輪も回らず固定されているので、大きく方向転換するときはハンドルを押して前輪を軽く浮かします。慣れるとなんでもないのかもしれませんが、面倒といえば面倒です。

片手で押せるか

雨の日に傘をもって片手で押すには、バーが1本につながったベビーカーが楽です。2本が別々でも、赤ちゃんが軽いうちはそれなりに押せるのですが、坂道や歩道の傾斜がきついと押しにくいです。2歳を過ぎてもバギーなら3歳過ぎまで乗ることもあると思います。乗っている子供が重いと、それに比例して片手で押すのは難しくなってきます。

上の子供の手を引きながら、下の赤ちゃんを乗せて片手で歩く、という場合もあるかもしれません。この場合は、上の子にママの手じゃなくバギーにつかまって歩くように習慣づけると便利です。

片手で組み立てたりたたんだりできるか

赤ちゃんが自分で立てるようになるまでは、赤ちゃんとふたりの外出でバギーを畳んだり組み立てたりするのは赤ちゃんを抱えたままやることになります。エルゴなどの抱っこ紐に入れてしまえば両手を使えますが、電車などでさっと畳みたいときは片手ですぐに扱えるものが便利です。

ただ、そういう軽量のタイプは押し心地が劣ったりする場合もあるのでその辺りはうまく妥協点を見つけないといけません。

自立するか

うちはベビーカーを使うのは基本的にベビーカーをたたまずに移動できる場合、でなければエルゴを使います。家でもたたまずに置いておける場所があるので、車に乗せて移動するときくらいしかたたみません。

電車でも込んでいてもそのまま乗ります。下のふたりは年子なのでエルゴにひとり入っているのに、ベビーカーを畳んで手をひきながらバギーを持って、荷物を運んで、さらにちょこまかする上の子にも気を配るというのは無理でした。(今は真ん中と上が3歳と5歳なので、真ん中ではなく末っ子がバギー。だいぶ楽になりました。)

でもたたむことを前提にベビーカーを選ぶ場合は、移動中や置き場所の事情を考えて自立したほうがよければそれに合ったモデルを選びます。うちのは自立しませんが上記の理由であまり気になりません。保育園などで自立しないバギーは迷惑がられるところもあると聞きますから、自立するタイプは必要がある人にはかなり重要なポイントです。


自立しないマクラーレンですが、わたしの使い方と住宅事情では、自立しないということはまったく気になりませんでした。

座席の位置の高さの違いによる特徴

子供が座る位置が高いことを売りにしているベビーカーもありますが、車輪が軽いのに座席が高く設計されていると、段差などに引っかかったときにベビーカーが倒れてしまうことがあります。

日本メーカーのベビーカーが、横断歩道を渡り終わって歩道に乗り上げるときに前のめりに倒れてしまう、なんていう光景は時々見かけます。

座面の高さだけでなく、全体の重さや、車輪の重さなどにもよってベビーカーのバランスは違って来ます。よく分からなくても、それを意識していれば、押したときの安定感みたいなものは実際に触ってみると感覚として分かるものです。

店舗?オンライン?購入する場所

いろんな理由から、ベビーカーはなるべく自分で押してみるのがお勧めです。だから親戚や友達が持っていて押させてもらった事があるとかいう場合を除いて、見た目だけでオンライン購入するのはお勧めできません。

店舗でちゃんとベビーカーのことが分かっている店員さんにアドバイスをもらえればよいのですが、お店によってはベビーカーのことが分かっていない人が、売りたいベビーカーを薦めることもあるので注意が必要です。

とにかく自分の使い方をしっかり考えて、外せないポイントをしっかりカバーできるベビーカーを選ぶ事。押して外出して嬉しくなるようなデザインと使い心地のベビーカーを選ぶ事です。