新生児微笑と一重まぶたと”かわいくない新生児”

生後1週間くらいからうちの末っ子の赤ちゃんが時々笑うようになりました。新生児微笑です。

末っ子ちゃんは元々ふっくら赤ちゃんで、生後2日は体重が減ったけどその後順調に体重が増えているらしく、生後2週間を過ぎた今ではしっかり2重アゴにモリモリのほっぺ。新生児微笑もにっこり、というより貫禄たっぷりでにやり、という感じ。

美しいという概念にはまったく当てはまらない迫力の笑顔ですが、親としてはとびきりかわいいと感じます。

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刷り込まれた可愛い赤ちゃんのイメージ

テレビや雑誌や広告などで普段目にする赤ちゃんの写真は、ふつうは生後2~3ヶ月以降のかわいくなってきたところを狙って撮影されています。本物の新生児を「赤ちゃん」として広告に使っているのは、新生児用のオムツとか、本当に新生児にしか使えないようなものだけ。

しかもモデルの新生児は普通の新生児と違って、とびきり綺麗なお顔の赤ちゃんが選ばれているのです。

友達の出産のお祝いに会いに行くときも、新生児をじっくり見るほど余裕はないだろうし、産後しばらく経ってから赤ちゃんを目にすることが多いと思います。連れられて外で見かけるのも、新生児、とくに一人目の赤ちゃんはあまり連れ歩かないので、少ない。

本物の赤ちゃんにあまり接したことがない新米パパや新米ママは、新生児がかわいいと思えないというのはよくある話。

まず、メディアに作られた赤ちゃんのイメージ、ここでつまずいているんじゃないかと思います。

新生児はまるでサルか毛の無い大きな鳥のヒナ。小さくて、慣れていなければ抱くのも触るのも不安になるような存在です。色も赤黒かったり、黄色っぽかったり、肌もガサガサだったり、ブツブツがあったり。痩せすぎていたり、太りすぎていると感じたり。手足も不恰好で、フリフリのレースなんて似合わないのが普通です。

犬や猫だって、毛がフサフサになる前は人間の新生児と同様になんだかぐんにゃりして寝てばかりいて、そのくせお腹が空くと乳に突進していく不思議な生き物。

人間だって生まれたては似たようなもんです。人間だけが生まれた直後から「美しい」わけがない、ぐらいに思っておいたほうがいいですよ。

不細工な上に臭い、けど病みつき

うちの末っ子は身長52センチで体重ほぼ4キロで生まれてきました。ムチムチに太っているので、首の下の2重あごのシワの奥を洗ったり、手足や太もものシワの奥を拭いたりするのがほんとうに大変です。お風呂では、大きな体を水のなかで支えつつ、肉を掻き分けて、すかさず洗う!

いま新生児落屑も激しく、皮が沢山むけて脱皮しているので、剥がれた皮がシワの奥に溜まってしまう。抱っこして首のシワが広がると、むあ~っと匂いが・・・。臭い、もう一回。なぜか臭さに病みつきで何度も嗅いでしまいませんか?

そんなこんなでうちの赤ちゃんはいま総合的にすごい貫禄ですが、わたしとオットはもちろん上の子ふたりは赤ちゃんがかわいくて仕方がありません。寝ていても起きていても泣いていてもとにかくかわいい~、と思うのですが、新生児を見慣れていない義父は不細工だと思っているのが言葉と態度ではっきりわかりました。

はるばる会いに来てくれたのに不細工でがっかりさせてすみません、です。確かに上のふたりと違って生後すぐからしっかりガッツ石松で、今も変わらずガッツ石松。

一重でもかわいい子は沢山いるのに人相が・・・

太っているせいか、元々そういう目なのか、末っ子ちゃんは目を開いているときはしっかりくっきり一重瞼です。アーモンド・アイというには細くて小さくて、起きている時にはひどく目つきが悪い。というか不機嫌なおやじみたいに顔をしかめることがやたらと多い。

一体なぜいつもこんなに顔をしかめているんでしょう。でも眠りに入る前に笑ったり、目を開けたり閉じたりしているときは二重瞼。

二重の顔を見慣れていないので、ふと見ると両目二重のぱっちりお目目になっていると違和感がすごくて、「これ誰?」と思ってしまうくらい。真ん中もそうでしたが、片目だけが一重で、もう片方が二重という時期もけっこう長く感じました。

それでもかわいい新生児

でもわたしとしてはこの新生児の独特のへちゃれ具合がかわいくてたまりません。どうせそのうち誰が見てもかわいい赤ちゃん(←親バカ)になるでしょうけど、この新生児のかわいさはやっぱり格別♡

新生児慣れしていなくて赤ちゃんのかわいさが分からないパパママは3ヶ月ほど待てばきっととびきり可愛い赤ちゃんになります。でも、ふたり、さんにん、と赤ちゃんを授かると、このぶちゃ具合がまた最高。

3ヶ月頃までガッツ石松だった末っ子のその後

両親と親戚一同の顔からいって、切れ長一重の子(なってほしかった)にはならないだろうな、という事はわかっていましたがその後くっきり二重の子になりました。もうすぐ2歳ですが、まつ毛が濃くて長いせいもあって、かなり濃い顔です。

生後3か月ほどガッツ顔だったなんて誰も想像できないはず。こんなに赤ちゃんのときから顔が変わった子は初めて。

上もわりと変わったけど、真ん中なんて新生児の時から今も似たような顔をしています。でも末っ子は最初の3ヶ月ぐらいは写真を見ても全くの別人です。その後はあまり変わっていませんが、とにかく最初は目が小さかった。

リアルタイムでは実はかわいい、かわいい、としか思っていませんでしたが、今冷静に見てみると、世間一般の価値観からいくとむしろ相当かわいそうな部類に入るのかも、と思えてきます。

当時はむかついたけど、義父がうちの子の不細工さにビックリしたのも今ならまあ分かる。(笑)もちろん今当時の写真を見ても、わたしには可愛くてたまらない赤ちゃんですけどね。

外見が可愛いとか、可愛くないとかの基準は抜きにして、生後しばらくあんなに小さかった目が、こんなに大きくパッチリになるというのはわが子ながら意外です。

かわいいと思えなくても世話さえできればよし!

外見がかわいい、かわいくない以外に、総合的に赤ちゃんがかわいいと思えないことって実際にあるかと思います。わたしは最初の子のときがそうでした。赤ちゃんがかわいいと思えないのは、産後うつの一種ではないかと思っています。

わたしの場合は、ひとりめの子がかわいいと思えない期間がけっこう長かったのです。これは赤ちゃんとして外見がかわいいか、かわいくない か、ということもありますけど、世話に慣れていないせいか、不安が先立って存在自体がかわいいとは思えなかった。そしてそんな自分にも非常に不安になりました。

とても大事ではあったんですけど。心のそこから可愛くないかと聞かれたら、そんなことはない。大事な子供であるのは確か。でも手放しで可愛いとは思えない。愛しているけど、なにかが不安で子供との時間を素直に楽しめない。何ヶ月もそんな複雑な気持ちでした。

産後ママの精神状態は、不安定で当たり前

小さな赤ちゃんでも、子供にはしっかり個性があって、波長が合う、合わないみたいなものが確かに存在します。かわいいと思えなかった最初の子は外見は可愛い とよく人に言われていましたが、なぜかわたしは自分が可愛いと思わなかったのでみんなお世辞で言っていると思っていました。その時は本気でそう思っていたんです。

でもいま写真を見ると、本当に可愛いです。なんでこんなに可愛いのに、分からなかったんだろうと思うと涙が出ます。まるで悪い魔法にかかったようにかわいさが見えなくなっていたみたい。

上の子は多動気味でその後またしばらく大変だったのですが、新生児の頃からどこか抱きにくいところがあったり、扱いにくくて、手がかからないわりにコミュニケーションも取れないというか、気持ちが読めないと感じることが多かったのです。

そんな不安が可愛いはずの赤ちゃんを可愛いと思えなくさせていたと思います。自分が気がつかないなにか未消化の子供の頃のネガティブな気持ちが当時はあったのかもしれません。

上の子は4歳過ぎから少し落ち着い て、5歳、6歳とかなり「普通」に近づいています。小学校でも特に問題なく楽しそうに過ごしています。

おしゃべりは元々早めでしたが、3歳過ぎからとても上手になったので、会話を通じて比較的うまくコミュニケーションが取れるようになってからは、前よりも気持ちがよく通じるようになったと思います。

まだ大変は大変なのですが、今考えると、上の子が赤ちゃんの間、どうしてあんなに「かわいい」と思えなかったのかしら、と不思議です。

世話が出来なければSOSを発しよう

見るのも嫌、オムツを替えない、ミルクや母乳をあげたくない、そんな気持ちになって実行してしまう人はすぐに周りの助けてくれそうな人に、正直な気持ちを打ち明けて相談しましょう。

あなたが赤ちゃんが嫌だと思う気持ちを自分で受け入れて、赤ちゃんに助けの手を差し伸べてくれる人たちがいるはずです。産後の育児ストレスやその他色々な心労から、一時的にそういう気持ちになることだって十分にありえます。まじめで責任感の強い人でも、いままで優秀で模範的人生を送ってきた人でも、誰にでも起こりうることです。

赤ちゃんが可愛いと思えなくてもいいんです

自分の赤ちゃん(子供)が可愛いと思えなくても自分を責めないでください。だからといっていじめたり、世話をしなかったりするのは問題ですけど、可愛いと思えない自分の気持ちを否定する必要はありません。ブログに書いてみたり、話せる人がいるなら正直な気持ちを話してみるのもいいと思います。

普通に外見から新生児がかわいくない、と感じる人なら上に書いたように3ヶ月ほど待てば、親ばかがムクムクと増幅して、何をやっても可愛いと感じるようになるはずです。(わたしの上の子の時のように何ヶ月も何年もかかる人もいるかもしれません。)