満腹になる母乳量は?-赤ちゃんの胃の大きさから分かること

生まれてすぐの赤ちゃんがどのくらい母乳やミルクを必要としているか、って意外と知らないママが多いと思います。知っていても、初めての赤ちゃんだと、とにかく不安。それも当然です。自分の体から出る乳に大切な赤ちゃんの命がかかっているのですから。

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はじめての母乳育児は不安なのが当たり前

母乳の人は自分のおっぱいからどのぐらいの量が出ているのかが見えないので、まわりからしっかりサポートしてもらっていても「ちゃんと飲めていないんじゃないかな」「量が足りていないんじゃないかな」と心配になるのが普通だと思います。

ましてや母乳推進といいながら、スタッフもすぐにミルクを足すことを勧めるような病院だと適切なサポートも受けられず、母乳育児は孤独で難しくてストレスだらけのスタートになってしまいます。

まわりの家族や友人にも、産後すぐ、母乳をがんばろうと思っていた時に、いじわるな助産師の言葉に泣いた、というママは数知れません。なぜそんな人間が助産師をやっているのか、と怒りを覚える事件も多々耳にします。

負けないでください!少し運は悪かったかもしれないけど、きっといい人が見つかります。必要なら他で評判のよい母乳外来を探しましょう。

赤ちゃんが必要としている母乳の量を知ろう

少し前からFacebookで友達がシェアするので時々目にするようになったこの写真。生まれてすぐから生後1ヶ月までの赤ちゃんの胃の大きさを手前に物で表示して、後ろに哺乳瓶のボトルを置いて胃がいっぱいになる分量のミルクを入れてあります。

Newborn_Baby_Milk_Amount_Stomach

引用:The Newborn’s Stomach

  • 生後1日の赤ちゃんの胃はアメリカンチェリーほどの大きさで、5~7mlの容量で、ティースプーンに1~1.4杯
  • 生後3日の赤ちゃんの胃はくるみ大で、22~27ml
  • 生後1週間の赤ちゃんの胃はアプリコットほどで、45~60ml
  • 生後1ヶ月の赤ちゃんの胃は大きな卵ほどの大きさで、80~150ml

こやって見てみると、生まれてすぐの赤ちゃんの胃がいかに小さいかがはっきりとわかると思います。自分の乳首を押してみて母乳がにじむ程度であってもこれを見たら安心できる、と思いませんか?

「哺乳瓶でミルクのイメージ」が母乳育児のスタートを不安にさせる

赤ちゃんに母乳やミルクを与えるというと、生まれて間もない新生児でもイメージ的に哺乳瓶にたっぷり、150mlぐらいを与えるのが当然と思い込んでいる(刷り込まれている?)人って多いと思うんです。生後1日なら満腹になるまで飲んでもティースプーンに1杯ともう少し、と最初から分かっていたらわたしももっと安心できた気がします。

母乳の赤ちゃんは必要に応じて飲むので頻度は気にしない

そして生まれてすぐの赤ちゃんは飲める量も少ないので、だいたい1時間~3時間おきに母乳をほしがります。1時間おきに欲しがったからといって、この時点で母乳が出ないからだと自分を責めないでください。

赤ちゃんにも睡眠のリズムがあるので、4~5時間続けて寝ていたら起こしてまで授乳する必要はありません。お産で疲れているのですから、赤ちゃんと一緒に寝ていればよいのです。健康な子であれば、赤ちゃんは自分のペースでお腹がすいたらちゃんと泣いて教えてくれます。

母子別室は母乳育児の成功を阻害する

なのに、病院で産後の母体を休ませる、と言って母子別室で赤ちゃんと離れて過ごさせる病院があります。授乳時間が決まっていて、その時間にママが新生児室に行って授乳をするような病院が今でもあります。

そういう病院ではお腹をすかせて泣く赤ちゃんに母乳以外のものを与えることがあります。そしてママが来たときには赤ちゃんはもうお腹がすいていないので母乳を飲んでくれません。お腹をすかせた赤ちゃんがママのおっぱいをしっかり吸うことでママの体も赤ちゃんに必要な量の母乳を作れるようになります。最初から別々の部屋で過ごしては母乳育児はスタートでつまずいてしまいます。

母子ともに健康であれば、生まれてすぐの赤ちゃんはママのそばで過ごすのが当たり前。自然なことです。ママの体を出てすぐの赤ちゃんはママの暖かさを感じ、お腹の中から聴いていた声を聞いて、ママの鼓動を聞きながらおっぱいを飲みます。だから産後すぐはママの近くで過ごし、赤ちゃんが泣いた時にすぐおっぱいを含ませてあげることが理想です。

病院が恐れるのはリスクであって、母乳育児の成功には無関心

今でも多くの病院で、母乳育児を躓かせるような方針がとられていることは残念です。家族や友人の経験を聞くと、母乳推進の病院ですら、リスクを恐れてすぐにミルクを足してしまうところがあるようです。

病院にしてみれば、母乳育児の成功にはあまり関心がなく、むしろミルクを飲んでもらったほうが、諸々のリスクの心配もしなくても済みます。楽だし、何かあったときのいい訳にもなります。もちろんそんな病院ばかりではないけれど、そういう姿勢だと思われる病院があるのも事実です。

母乳育児を成功させようと思ったらまず良心的な病院を選ぶこと。評判のよい儲け主義ではない母乳指導をしてもらえるところを探すこと。自分で正しい知識を身につけるように努力をすること、だと思います。

上の画像の引用元の記事、英語ですが当たり前のことが分かりやすく書かれてします。読める方はぜひ読んでみてください。