わたしの世代は小学校の入学前には、ランドセルと一緒に大きな学習机を買うのが当たり前、という時代でした。女の子はピンクの学習机が人気で、前面には大きな書棚とパネルがついていて、蛍光灯やコンセントも装備されているなど、サイズもかなり大きなものでした。
わたしもピンクの机がほしくてほしくてたまらなかったけれど、親は頑として聞き入れてくれず、木の学習机で入学前からテンションが思い切り下がったのをよく覚えています。(3年生ぐらいになったころには、ピンクではなく木を選択をしてくれた親に心から感謝したんですけどね。)
いろいろな思い出のある学習机ですが、最近は住宅事情からも実用面からも小学校入学前に買わない家庭が増えているようです。実際に子供が小学校に入学して1年生をやっているのを見て思たことを書いておきます。
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1年生は勉強のために学習机は必要ない
これは子供の性格にもよるところが大きいのですが、ほとんどの子供は小学校1年生で自室の机でひとり座ってもくもくと宿題をやったり、自分の好きなことをやったりすることはありません。
1年生の宿題はうちの子の小学校では音読やプリント。まわりに聞いてもだいたい似たようなものです。音読は机に座ってやらないし、プリントも子供が集中してやれば10分もあれば終わってしまいます。リビングの座卓に子供とふたりで座ってやったり、ダイニングテーブルに一緒に座ってやったり、音読はソファーでやったりするのが自然です。これは子供がひとりでやるわけにはいかないので、親がついてやる宿題です。
学習机は子供がもっと大きくなって、一人でしっかり集中して勉強するときにはよいかもしれませんが、親子で一緒に作業をするにはまったく向いていません。
でも学習机には大事な機能があります。それは学校関連の道具の収納です。机の機能よりも、1年生の間はむしろ収納のほうが大切だと感じます。
収納であれば自室の学習机よりもリビングの棚が便利
学習机を買わない、という選択をしてしまうと、困るのがランドセルや教科書、その他諸々の収納です。鍵盤ハーモニカや防災頭巾などはいちど持って行ったらほとんど持って帰ることもありませんが、休みには持って帰ってくるし、これからプール用品、絵具、将来的にいろいろなものが増えてきます。
それが棚付き、引き出しつきの学習机ならすっきり収納できてしまいます。低学年のうちは机として使わないとしても、収納としての学習机は優秀ですし、インテリアとしてもすっきりきれいなのは事実。
子供の学習机を置く十分なスペースがあるのであれば、小学校入学前に学習机を買ってあげる、というのもアリかもしれません。(物置になる確率は高いです。)
でも買おうか、買うまいか、迷っているのであれば今すぐ買わなくても子供部屋かリビングにランドセルラックを買う、という選択もあります。
うちの場合は宿題をリビングでやりますし、リビングのほうが玄関に近いので、リビングやその近くで学校のものをまとめて収納できるスペースがあれば、そのほうが便利なのです。子供部屋は離れているので、持ち物をいちいち取りに行ったりするのも面倒に感じます。
ランドセルラックという存在
そういった事情で、最近では学習机のかわりにランドセルラックという専用の便利な収納家具があります。実は小学校入学でなく、幼稚園入園で用意しておくと、自分でお片付けをする練習にもなるのでとても便利です。
小さな棚なのですが、家の中で自分だけの場所、というものを子供が持って、そこに自分で持ち物を片づけたりして管理するのは子供にとっては特別なことです。
現実問題として、教科書の整理や、ランドセルと帽子の置き場が決まっていないと、散らかりやすいし、持ち物が見つけにくいし、無くしものをしやすくなります。
ランドセルラックの選び方
ランドセルラックも専用のランドセルラックもありますし、普通の収納として販売されている棚などを小学校関連の道具の収納に使ってもよいわけです。
置く場所の雰囲気と家のインテリアに合ったものを
まずは家の中で確保できる場所と、インテリアの雰囲気に合うものの中から選ぶことになりますが、
必要にあわせて収納力を選ぶことの大切さ
見た目がしっくりくる、というのも家具選びの大切なポイントですが、ランドセルラックは収納機能も必要に合わせて選んであげないと、せっかくの専用ラックが使いにくいということになりかねません。
帽子がある、ないは学校によって違いますが、帽子がある場合はランドセルラックに帽子掛けや帽子を置く場所があったほうが便利です。そのほかにも持ち帰ることの多いレッスンバッグや上履き入れがかけられるフックか、置きやすい場所があると片付きます。フックは最初からついていなくても自分で簡単に取り付けることもできます。わたしは子供のものでもデザイン重視なので見た目は妥協できません。
子供が着る上着を一緒に収納できるラックもあります。特に制服がある場合は洋服をたくさんかけられるラックは便利ですが、そういったワイド幅のランドセルラックとなると子供部屋ならともかくリビングでは存在感がありすぎることも考えられます。
お道具箱、鍵盤ハーモニカなどは学校で使っている間は学校に置きっぱなしで持ち帰ることはありませんが、夏休みなどは持って帰ってくるので、お道具箱や鍵盤ハーモニカなどの置き場所もあったほうがよいでしょう。
住宅事情や何を求めるか、ということで理想のランドセルラックもひとそれぞれですが、必要な機能を備えたおしゃれなラックが見つかれば、親も子供もきっと満足できると思います。専用のラックでなくても、好みの棚をランドセルラックとしてセッティングしたり手を加えて加工することもできます。
家具を増やさなくても子供の場所を作るのが大切
専用ランドセルラックもそれほど大きなものでもないので必要なくなれば転用したり、誰かに譲ったりすることも簡単にできます。リビングの棚の一部などをランドセルと学校用品置き場として確保してあげるだけでもよいのです。
学習机の購入で迷っているなら、ランドセルラックという選択も知っておくとよいと思います。小学校入学前にまず準備しておくべきは、座って勉強ができる机ではなく、ランドセルやその他の学用品が散らからないように片づけられる、子供専用のスペースです。
家の中で便利な場所に、小さな子でも使いやすいように、自分の物を片づける自分だけの場所を作ってあげることが、学習机を用意するのと同じぐらいの意味があると思っています。
学習机が必要なのはむしろお母さん
小学校から子供が持って帰ってくるプリントの量は半端ないです。持ち物やお知らせや行事。子供ひとりならまだしも、きょうだいがいると、きちんと整理しておかないと大混乱です。
もらってくる毎月の予定表に持ち物が書かれていたり、別のプリントに書かれていたり、これだけ見れば安心、みたいな感じでもないので、ますます大変。
子供の忘れ物は1年生は完全に親のせいだと思っています。同じく子供3人の先輩ママに聞くと、学校から持ち帰るプリントに書かれた持ち物は、子供ごとに色分けした付箋に書いて、カレンダーに貼るのだそうです。そして終わったらはがして捨てる。確かにこれは便利、と思って真似をさせてもらってます。
入学式前後の名前付けでも思いましたが、子供の小学校入学で机と専用の本棚が必要になるのは、子供本人よりもお母さんだと思います。