赤ちゃんが馬鹿になる?-スマホもテレビも良くない理由

昨年、日本小児科医会が出した 「スマホに子守りをさせないで!」という啓発ポスターをどこかでご覧になった方も多いかもしれません。スマホを赤ちゃんに与えることの是非が比較的大きく取り上げられました。日本小児科医会はテレビやビデオやパソコンの利用についても提言を発表しています。母子手帳にも2歳まではなるべくテレビやビデオを見せないほうがよい、と書かれてあります。どんな理由でそういわれているのかご存知ですか?

日本小児科医会の提言

日本小児科医会による「子どもとメディア」の問題に対する提言の全文

具体的な内容は上のリンク提言の全文に書かれています。この日付を見てみると、2004年2月の日付になっていて、10年以上も前に書かれたものであることがわかります。それがまた大きく取り上げられたということは、実害と思われる事が実際に子供たちに見られるようになり、改善が見られないからなのだと思います。

日本小児科医会のホームページには、スマホに子守をさせないで、見直しましょうメディア漬け、「子どもとメディア」の問題に対する提言など複数のポスターがあります。見直しましょうメディア漬けというのを引用してみます。

見直しましょうメディア漬け

  • 2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう
  • 授乳中・食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう
  • すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。
  • 子供部屋にはテレビ、ビデオ、パソコン、を置かないようにしましょう
  • 保護者と子供でメディアを上手に利用するルールを作りましょう

メディア漬けの予防は乳幼児から。子供期は、心とからだの基礎作りの大切な時期です。自分を信じる気持ちや思いやり、体力・運動機能を育てるには、直接的に人や物とかかわることが欠かせません。親も子供もメディア漬けになっていませんか?

http://jpa.umin.jp/download/update/media.pdf

わたしはこれを読んで自分のメディア利用時間について反省させられました。子供が静かにしている間はパソコンで作業をしていることが多いからです。でもスマホを手放したことで意識がいつもスマホやネットに向かいがちになってしまうのはやめられたので良かったと思います。

スマホ遊びが赤ちゃんに良くない理由

スマホの赤ちゃん用や幼児用アプリも沢山あるので、気にしない方は赤ちゃんにスマホを与えているのを時々見かけます。最近もスマホで電話をしたり慣れた手つきで使いこなす赤ちゃんの動画がかわいい、と話題になっているのを目にしました。でもスマホを与えると「赤ちゃんが将来馬鹿になる」というような意見もあります。馬鹿というのは極端な言い方だと思いますが、小児科医会の指摘をまとめると赤ちゃんにスマホを与えることの問題はこの5点。

  1. アプリの画面を使ってあやすと、赤ちゃんの育ちをゆがめる可能性がある
  2. 目と目を合わせ語りかけることで得られる赤ちゃんの安心感と愛着が育まれることを阻害する
  3. 親子が同じものに向き合って共に体験する時間が奪われる可能性がある(絵本の読み聞かせ、遊びの共有など)
  4. 散歩や外遊びで育まれるべき運動能力、共感力が育たない
  5. 育児中の親自身がスマホに夢中になることによる弊害

個人的にメディアがダメだと思う理由

以下はわたしの考え方です。賛同できない方もいると思いますが、とりあえず乳幼児のメディアとのかかわり方について思うところを書いてみます。反論する方と喧嘩する気も説得する気もありません。それぞれの家庭の考え方でよいと思います。

うちは上の子に多動や集中力やコミュニケーションにすこし発達障がいの傾向がみられるため(今のところ発達障がいとまではいかないと言われています)、メディアの利用には特に気をつけていました。それでも、はじめは2歳過ぎなら少し子供用のDVDやYoutubeの動画を見せるくらいはいいかな、と思いました。でも結局よい影響が感じられなかったので見せるのをやめました。5歳の今も動画を視聴するのは1週間に合計1時間~2時間ほどです。2歳の下の子も最近は少し一緒に見ています。

テレビは数年前の引越しで処分して以来、手放してしまいましたから、わたしたち夫婦がどうしても見たい番組だけパソコンで視聴することが時々ある、という程度です。子供たちにはテレビは見せません。例外はお友達の家や親戚の家に行ったときですが、親戚の家ではなるべくテレビは消してもらうようにお願いします。(友達のところではつけっぱなしの時はすこし言いにくいので番組に問題がありそうな時以外は何も言いません。)

ひとりめが多動の傾向がある子ですから、家の中で遊んでいると親も子も大変です。そんな子をショッピングやカフェにつき合わせても精神的に消耗するだけだし、お互いに腹が立つので、そういうことはきっぱりあきらめて出来る限り外で遊んでもらいます。

歩きだした1歳過ぎからそんな外遊びに1年中つきあっているうちに、土に触れること、水に触れること、暑さ寒さを感じること、植物や生き物に触れることの大切さに改めて気がつきました。テレビや動画の中の映像の世界と絶対的に違う本物を素直な子供の五感すべてで体験させてあげることの大切さ。これは本でもどんなに美しい画像でも体験できません。

みんなが知っているような、小さな子が喜んでみるアニメを少し見せたこともあります。でも、不自然に人のような者が空を飛んだり、魔法が使えたり、死にそうになっても復活したり、高いところから落ちても死ななかったり、すべてのことに上の子は疑問を感じます。わたしを質問攻めにします。それに答えようと、自分も映像を見てみると、作られた画像の世界は不自然な事だらけです。自然の法則を反映せず、人間や動物の自然な行動や気持ちやコミュニケーションもそこにはありません。

それを楽しそうに静かに見ている幼い子供はそこから何を学ぶんだろう。

そんな風に考えるようになったのは上の子ちゃんの強すぎる感受性と、ありあまる体力のおかげです。育てるのが大変な子ではあるけれど、とびきり純粋でもあり、何かにつけて気づかされることが多いです。

たとえば公園の砂場で遊ぶ。水を流して泥まみれになって遊ぶ。手や足を埋めてみたり、砂をかぶって全身ザラザラ。トンネルが崩れて泣き、スコップを埋めてしまって見つけられなくなる。少しの時間の中で起こるすべての小さな出来事が体験の記憶として子供の中に残ります。子供は現実の世界を、自然の絶対的なルールを自分自身の感覚として体で覚える。それがすべて将来の基礎となっているのだと思います。

怖いのは2歳3歳の幼い子供たちがメディアを通して実際に体験したような感覚になるということ。現実とメディアの境目が分からなくなってしまうこと。いくらすばらしい番組でも、メディアだけから得た知識には応用が効きません。においも、温度も、手触りもない知識だから。実際に体験した後でメディアで追体験することと、乳幼児がメディアで物事を経験することにはきっと大きな差があります。

スマホで育った赤ちゃんが馬鹿になる、というのは赤ちゃんが赤ちゃんの間に身につけるはずだった人間としての基礎、必要な知識や能力をスマホ(メディアの利用)が奪ってしまう可能性があるということ。赤ちゃんの時代に身につけるべきものを逃してしまう。これは親として恐ろしいことです。

バウンサーの長すぎる使用が赤ちゃんの体の発達を妨げる可能性がある、というエントリーを以前書きましたが、それと少し似ています。実際に身近に起こってみなければ気がつかない。スマホの使用によって阻害されると思われるのは、はっきりと目に見える体の発育とは違って、赤ちゃんの五感の発達。コミュニケーション能力など見えにくい部分です。

小さな赤ちゃんも、乳幼児もスマホはみんな大好きです。好きなんだから少しくらい与えても問題はない、と思われる方もいて、だからアプリを使って遊ばせている、動画を見せている、という方もいるでしょう。でも、もしも今まであまり考えずになんとなくスマホを赤ちゃんに渡している方がいたら、たくさんテレビやビデオを見せているとしたら、本当にそれでよいのかを考えてみてください。

影響はもうはっきりと現れていて、いろんな危険が指摘されています。そしてこの先もっといろんなことが起こる可能性もあります。

思いつくままに書いたので読みにくいですが、とりあえずこのまま公開します。後で修正するかもしれません。

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