エルゴ360の口コミとオリジナルユーザーとしての感想

昨年エルゴベビーキャリアの最上位モデルとの位置付けで発売されたエルゴ360。エルゴベビー・360(スリーシックスティ)ベビーキャリアというのがたぶん正式な名前でしょうか。いままでの今までの普通のエルゴといちばん大きく違うのは前抱き抱っこができることです。

ちょうど春に生まれる赤ちゃんの出産祝いにエルゴを希望している友人がいるし、自分はひとりめからエルゴオリジナルの愛用者ですからエルゴの新製品にはすごく興味があります。先日お店でも試着させてもらいました。ということでエルゴ360に関する口コミや製品情報をわたしなりに集めて調べてみました。

最初に結論を言うと「オリジナルにしときなよ!」

結論としては同じエルゴでも360は今までのエルゴオリジナルとは全く別のベビーキャリア。わたしはシンプルで必要な機能だけが揃ったエルゴオリジナルで満足です。あくまでも個人的な感想ですがその理由を書いてみます。

エルゴ360を買って満足している方は読む必要はないと思います。というか、満足しているならそれにこしたことはありません。ここではあまり褒めていませんから読まないでください。

数日にわたって書いていたらものすごく長文になってしまいました。短くする気力が残っていないので見出しで選んで読むか、長文を覚悟して読んでください。

エルゴ360の気になるところ

オリジナルユーザーから見てエルゴ360の気になるところを口コミから集めて自分の感想も書いてみました。エルゴ360抱っこ紐の購入を検討中の方にはわたしの思いつくチェックポイントなどを書いてみます。ぜひご自分で試着してチェックしてみてください。

腰ベルトのマジックテープが大問題

オリジナルの腰ベルトがゴムに通してバックルで閉めるだけだったのに比べてエルゴ360の腰ベルトはマジックテープでべったりつけてさらにバックルを留めるシステムになっています。これが試着して一番気になった点でした。

正直に言います。

これはものすごく使いにくいと思います。慣れれば着脱には問題ないのかもしれませんが、慣れたとしてもマジックテープ(ベルクロ、面ファスナーともいいますね)は扱いにくいのでわたしは苦手です。

赤ちゃんのラップクラッチというマジックテープでさっと留められるという触れ込みのベビー服もそうでしたが、閉じないままにして他のニットなどに接触すると他のものを痛めてしまいます。ホコリや抜け毛などを集めますし、それを掃除するのが大仕事。赤ちゃんも自分も着ている服によってはマジックテープで痛めないように相当気を使います。繊細な薄手の布とか、ニットなんかうっかりくっついたら最悪着られないレベルまで痛むと思います。

わたしにはこの腰ベルトのマジックテープだけでエルゴ360を選ばない十分な理由になります。でもここで終わっても仕方がないので続けます。

腰ベルトの幅が太くなって着用感自体はよくなったのかもしれないけど、360は腰ベルトが収納するにも装着するにもとにかく長すぎて扱いにくいと思います。腰が楽になった上に誤って取れてしまうことがないので安全性が高まったということなのかもしれませんが、エルゴオリジナルで腰ベルトが外れたことは今まで一度もないし、赤ちゃんが重いと思ったことはあっても腰だけが辛いと思ったことはありません。

エルゴオリジナルの欠点というよりは重いものは重い。重さの割には楽に抱っこできるから口コミでブレークしてもう何年もみんなが愛用しているわけです。エルゴオリジナルを対面抱っことして使っている限りでは、エルゴオリジナルは完璧。あえてモデルチェンジすることも、マジックテープの腰ベルトの必要性もまったく理解できません。

出かけるときに使うという性質上、エルゴは急いで装着したり、急いで外して丸めて片付けることが多いので、そこでマジックテープを気遣う余裕があるかわたしにはない。いまやっているオリジナルのように丸めて引き出しに放り込んだら、たぶんマジックテープが同じ引き出しに入っているエコバッグやフリース毛布などにくっついて大変な事になるでしょう。

赤ちゃんに着せる薄手のカーディガンとか、バッグに一緒に放り込んでしまったら大変です。子供の靴やジャンパーのマジックテープでも他のものにくっついて面倒なことになったり、ゴミだらけになったりするのに、このサイズと長さのマジックテープ。わたしとしては、ありえません。

腰ベルトのマジックテープについてはエルゴ360の口コミでも、「音がうるさい」「装着や取り外しが面倒」「音で赤ちゃんが起きてしまう(腰ベルトだけ別室で外す)」「長すぎる」「装着してからの調整ができない」「改良の余地あり」などマイナス意見が集中している箇所です。

より体になじむはずの背面サポート

アメリカのアマゾンの口コミに複数書き込まれていますが、新しくより赤ちゃんの背中にはじむはずの背面サポートが、赤ちゃんの体型によっては体に合わないという口コミがちらほら見られます。

オリジナルのエルゴでも赤ちゃんの体格によっては足回りに跡がつく、という問題がありましたが、これはおしりの下にクッションや折ってまるめたタオルを入れることで回避できました。エルゴ360でもそういった小技や小道具があるのかもしれません。

エルゴ360は前抱っこを実現するために背面部の構造が複雑化しています。前抱っこを使わなくなった1歳以降もエルゴは1歳半~2歳くらいまで使うことが多いので、そうなると背面のボタンなどは本来必要のない構造。メーカー側としては赤ちゃんにより快適な背面、とのことですが変に体に沿った椅子より平面の椅子のほうが好きな人がいるように、赤ちゃんだってどちらが好きかわかりません。洗濯した後の乾きは確実にオリジナルのほうが早いと思われます。

吐いたりおもらししたりして汚れることも多いエルゴなので、切実な問題です。ヘビーなエルゴユーザーでも洗いがえに2本持っているというのは少数派でしょう。

ポケットがない

わたしがエルゴオリジナルでとても気に入っているのがこの背面のポケット。暑い夏に保冷剤を入れたりするだけではなく、電車のカードを入れたり、カギを入れたり、ちょっとした大事なものを入れるのにこれがとても便利です。

そのポケットがエルゴ360にはありません。

もちろん抱っこ紐にそんなバッグのような機能は期待しないという方にはどうでもよい事だと思います。でも子供3人で出かけたらこまごまとした荷物も多いし、いつも物を探してるわたしにはすごく大事。複数の小さな子供を連れて出歩くと、常に気をつけていないと落し物や失くし物が増えます。

フードが小さくなった

スリーピングフードが小さくなって、エルゴでの授乳がやりにくくなったと書かれているオリジナルユーザーの方がいます。エルゴで授乳を考えている方は購入の際によく検討してみることをおすすめします。

背中のバックルが留めにくい

エルゴオリジナルでも背中のバックルが留めにくいというユーザーの口コミは読んだことがありますが、わたしはオリジナルならやりにくいと思ったことはありません。背中で両手が触れる人ならオリジナルの背中のバックルは大丈夫。オリジナルユーザーで、360の肩の後ろのバックルが留めにくいというコメントは複数目にしました。腕がどれだけ後ろに回せるかには個人差がありますので、購入を検討している方はぜひ試着して確認をおすすめします。

対面だっこの体重が12.2kgまで

エルゴ360は各ポジションの体重制限が軽めになっています。

  • 前向き抱っこの体重が10kgまで
  • 対面だっこの体重が12.2kgまで
  • おんぶの体重が15.0kgまで

オリジナルの耐荷重は20kgまでとなっています。通常はそんなに重くなるまで使うことはありませんが、急な病気や怪我で大きな子を運ぶとき、もしもの緊急災害時の備えとして安心です。

新機能の前抱っこ

調べてもあまり出てこない前抱っこの条件

元々いろんな意見を読んで前抱っこは背中と股関節によくないらしいということでエルゴオリジナルを選びました。前抱っこができないことにまったく不便を感じていませんが、前抱っこをやりたがるママとパパがいる、ということでこのエルゴ360という新製品の開発と発売ということになったのだと思います。

ところが肝心の前抱っこの条件などがメーカーサイトを見てもいまいちよく分からない。いろんなサイトを調べてもぜんぜん分からなかったので、公式の取り扱い説明書の中で調べてみました。

取り扱い説明書にある前抱っこの条件

  • 首が完全にすわっている
  • 5ヶ月以上
  • 体重6.4kg以上
  • 両膝がベビーキャリアを出る

エルゴ360の前抱っこができる、と説明書に図解されている期間は生後5ヶ月から生後12ヶ月。ただし体重10kgまでとなっています。

前抱っこに使えるのは最長7ヶ月

先に書いたとおりわたしは前抱っこより対面抱っこのほうが赤ちゃんの背中によいと信じているので、前向き抱っこはしないヒトなんですけど、赤ちゃんの前抱っこをしたいユーザーの方にとって、このエルゴ360の前抱っこ使用期間と条件は満足できるものなのでしょうか。

前抱っこで人気のベビービヨルンもすこし赤ちゃんが大きくなってくると重くて肩が辛くて無理、という方が多いので、そういう意味ではその後の前抱っこをしたい方の需要を満たすのかもしれません。でも体が大きくて重い赤ちゃんだと10kgを越すのは生後12ヶ月になるより早いかもしれません。

それよりも気になるのは、生後6~7ヶ月くらいまでならともかく、生後8ヶ月以降の赤ちゃんが前抱っこで大人しく抱かれているかということ。生後6ヶ月でのビヨルンの使用でも、赤ちゃんが興奮してバタバタ暴れるってハナシを聞きます。うちの子だとお腹の前に捕獲した猫をくくりつけて歩くみたいな状態になりそうです。(そのための立派な腰ベルトなのかもしれませんが。)

ergo360
(取り扱い説明書 P.3)

赤ちゃんを前抱っこで足が前にぶらんと飛び出していたら対面だっこよりも重く感じるはずです。実際に10Kgで360での前抱っこが可能なのか、それで外出して手足が前に飛び出していて人ごみでも邪魔にならないのか、生後11ヶ月や12ヶ月になる赤ちゃんが前向きで大人しく抱かれてくれるのか。わたしの推測では体重8kg程度で限界、大人しい子も生後8ヶ月くらいで暴れだすって感じなんですけど。(あくまでも推測です)

前抱っこのヨダレ問題

エルゴ360で前抱っこをすると赤ちゃんのヨダレがすごいのでパッドが必須という口コミを目にします。腰ベルトのマジックテープで苦手意識があるので、よだれはどうでもいい気がしますが、ヨダレが多い赤ちゃん、エルゴを齧るのが好きな子の場合は切実な問題だと思います。エルゴ360本体がヨダレで臭くなる前に専用のヨダレパッドを用意したほうがよいでしょう。

総合的な感想

うちの子たちはエルゴオリジナルの対面抱きがみんな好きです。お猿さんの赤ちゃんがママにしがみついて抱かれているように、人間の赤ちゃんも抱っこで移動するときはお腹をパパやママにくっつけてしがみつくような姿勢で抱かれるのが安定するし、安心するんじゃないかと思います。

対面抱っこなら赤ちゃんが疲れて眠くなってしまったときもそのまま顔をうずめて安心して眠れます。前抱っこは目が覚めているときは見晴らしがよくて喜んでも、疲れて外部からの刺激から離れて静かに眠りたいときに目をつぶることしかできません。

でもわたしが対面抱っこにこだわるように、前向き抱っこにこだわる人がいるんだとも思います。ぜひ前向きに抱っこしたい、という方にはエルゴの良さを前抱っこで味わうことのできる画期的な商品です。ただし説明のとおりに生後5ヶ月から生後12ヶ月まで前抱っこをできるとは思いません。(前抱っこの抱っこ紐は一部の医者や助産師たちが強く反対していて、わたしも前抱っこ反対派の意見に賛成です。)

前抱っこをできるエルゴが登場!と聞いてわたしはなんとなくインサートを使わずに新生児から生後8ヶ月くらいまでの前抱っこができる製品を想像しちゃってました。だから360の前抱っこが生後5ヶ月の首すわり完了後というのを聞いて正直おどろきました。うちの子だけかもしれませんが、生後9ヶ月とか10ヶ月の赤ちゃんが大人しく前抱っこでぶらさげられている姿が想像できません。

前抱っこ以外にもエルゴ最上級クラスなど親心をくすぐる部分のあるエルゴ360ですが、いまの段階でわたしがもしひとりめの子に新しく抱っこ紐を捜しているのだとしても、わたしならエルゴオリジナルを購入します。エルゴを希望している友人にもエルゴオリジナルを強く薦めたいです。


正規品が欲しいなら信用できるショップを選べば確実で間違いありません。

エルゴオリジナルであまりに儲かって、エルゴ360で間違った方向にすごくがんばっちゃった、っていうのがわたしのエルゴ360の印象です。赤ちゃん用品は高くても最初はよくわからないからとりあえず高級なものをみんな買いたがるし、赤ちゃん誕生に喜ぶ祖父母が買ってくれたりするし、気に入らなかったら抱っこ紐くらいもう1本買えるでしょ、的な匂いがします。

高いほうがいいはず、新製品のほうがいいはず、、、とは限らないですよ。

赤ちゃん用品で新製品が出たときはわたしは購入に慎重になります。特に赤ちゃんの成長や安全にかかわるようなベビーカーや抱っこ紐は発売されて少なくとも2、3年は待ちたいです。発売からすこし時間が経ってみれば自然に評価が定まってきますし、危険な箇所や事故の例、使い方の注意などが分かってくるから。自分の子で新製品を試したいとは思いません。

エルゴ360はエルゴの名が付いた別物

エルゴオリジナルはその使い勝手のよさから世界中で評判になって愛用されている製品です。実際に3人の子をエルゴオリジナルで抱っこして育てていますが、改良点は思い当たらないというくらいエルゴオリジナルは完成された商品です。

オリジナルは確かにロングセラーの人気商品ですが、360はロングセラー商品ではなく、エルゴの名がついた別物です。

おんぶも腰抱きも使わず対面抱っこのみというエルゴユーザーがわたしのまわりでは圧倒的に多いです。そういう使い方をする人にエルゴ360がオリジナルより使いやすいとは思えません。もちろん好みの問題です。オリジナルユーザーにも360のほうが好きな人だっているはずです。多機能で使いこなせないものより、シンプルで頑丈でロングセラーの商品が好きです。

以前デジタルカメラを買うときにも思ったんですけど、最近はメーカーやショップもネットでの口コミに力を入れているので、有名商品の口コミを掲示板やブログで探そうと思っても、身内らしき宣伝サイトばかりが出てきたり、アフィリエイトだけが目的のサイトだったりしてちっとも参考になりません。Twitterでも同じ。お店でいろいろ聞いても新発売で高いほうを売りたがるのは当然で、ユーザー視点のアドバイスがもらえるとも限りません。

口コミも、「購入したけどまだ使ってません。楽しみです。」みたいなレビューが多くて、ネットで評価を調べるのが難しいです。外国サイトのレビューのほうが若干マシなのでそっちを参考にすることが多いんですけど、このエルゴ360についてはアメリカのアマゾンの口コミに参考になるものが多かったです。

参考サイトと参考図

エルゴ360取扱説明書(公式)

AMAZON.COMのエルゴ360口コミ

エルゴ360とその他のエルゴの比較表

ブルーがエルゴ360、オレンジ色がその他のエルゴです。
360とその他エルゴの比較

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